高知の都市木造

自然が育てた”木”で建てる非住宅木造建築

TOSAZAIセンター
〒781-0801 高知県高知市小倉町2番8号
TEL:088-883-6721
FAX:088-884-1697

設計者・施工者選定方法

 

よい建築の実現のためには、最適な設計者の選定が重要です。

質の高い建築設計を行うために最も重要なのは、設計者の能力や経験などの資質です。具体的には、設計者や設計組織(チーム)のもつ創造力や確かな技術力、これまでの経験の蓄積に基づく専門家としての豊かなノウハウが、発注者の要求する性能・品質の建築物を実現するうえで必要です。

 

・選定方法の種類

 種  類 評価対象  概要 
 ①コンペ方式 設計者の提示した案 

発注者から提示された設計条件に対して具体的な設計案を提示

発注者は各案の中から1案を選ぶことにより、設計者を決定

②プロポーザル方式 設計者の実績等

発注者の提案した条件・要望に対しての提案(簡単なスケッチ、

考え方)と類似業務の実績を評価して設計者を決定

 ③競争入札方式 設計料 入札により設計料の最も安い設計者に決定 
④随意契約方式

上記の方法によらず、任意で設計者を決定

透明性が確保されていないため、公共建築では極めて特殊な例 

 

 

 

 

・選定方法の特徴

 種 類 メリット デメリット
 ①コンペ方式

・具体的な設計案をもとに審査を行うため、

 発注者は規格的容易に設計者選定ができる

・選定の透明性や公平性を保つことが出来る    

・選定された案の変更は困難

・発注者の募集要項、設計条件作成に

 期間が必要

・応募者(設計者)の提案作成に時間

 が必要

②プロポーザル方式

・類似施設の経験豊かな技術力の高い設計者選定

 が可能

・設計案によらず設計者を選定しているため、

 発注者の提示した条件や提示案の変更が可能

・設計者は短期間で提案することが出来る

・発注者は設計者選定の透明性、

 公平性を確保することが大事

 また、これらの選定内容を開示して   

 説明責任を果たす必要がある

 ③競争入札方式

・発注者にとって安価な価格で設計を発注できる

・短期間での設計発注が可能

・ダンピング発注が懸念される

・類似施設の経験に乏しく、技術の

 ない設計者が選定される恐れがある

④随意契約方式 ・短期間で設計者の選定が可能

・設計者選定の過程が不明瞭に

 なりやすい

・公平性が確保しづらい

 

 

 

 ・施工者選定方法(選定方法の種類と特徴)

選定方式 評価対象 メリット デメリット
①競争入札方式 工事価格を評価

一般競争入札

・競争性が高まり経済的な

 価格になりやすい


指名競争入札

・良質な施工者を選定すること

 で品質を確保し得る

・施工者が次回指名を目標に

 品質確保のインセンティブ

 を与え得る

・低価格入札では品質が確保

 できない

・施工能力の劣る業者や

 不誠実な施工者を排除する

 ことが困難

②総合評価方式

工事価格+αを評価

(工事価格にプラスして比較したい項目の評価点を設定、加算することによる総合評価値で決定)

・木造建築の施工実績や地域

 密着度等発注者の独自評価点

 を加算できる

・ダンピングが無くなり品質

 向上につながる

・指名において恣意的な運用

 の恐れ

・一般競争と同様、低価格

 入札の恐れ

・入札参加者が限定される

 と談合を誘発しやすい

 

③随意契約

工事価格によらず

任意で決定

・施工者決定の時間短縮になる

・発注者、施工者の良好な関係

 を築く、あるいは維持する

 目的で採用されることが多い

 将来的なメンテナンスのしや

 すさに繋がる可能性がある

・工事価格の適正度が不明瞭(公共建築では採用が少ない)

④設計・施工

 一括発注方式

(デザインビルド)

プロポーザル方式

又は、プロポーザル提案と価格点の総合評価による

・設計と施工の一元化により

 施工者のノウハウを反映した

 合理的な設計が可能

・設計段階から木材の発注の

 準備ができる為、良質な材を

 確保しやすくなる。無理な

 調達によるコスト増が避け

 られる

・大規模な木造建築物等、特殊

 な工法を検討する場合、施工

 者の協力を得て工機、コスト

 等、最適な方法を提案できる

・施工者に偏った設計となり

 やすく客観性の欠如を招き

 やすい

・発注者が設計、施工を

 「丸投げ」した意識に陥り、

 コスト、品質の欠落につな

 がりやすい